岸田哲平の「絞り開放」第4回:岸田哲平〜後ピン〜

神鳥 : ドキュメンタリー撮る前もニューヨーク行ってたワケだし、結構MONOで海外に行ってるんだね。

岸田 : そうですね。MONOは今でも海外をエグいほど回ってるんで、色んな国に行けて楽しかったですね。2007年にアメリカ行った時はそのままコーチェラに取材で行って、Rage Against The MachineとかBjorkとか撮れましたし。シカゴにあるスティーブ・アルビ二のスタジオ、「エレクトリカル・オーディオ」にも行けたんですよ。しかも泊まり込みですよ!冷蔵庫にFUGAZIのメモが貼ってあったり、アルビ二をスタジオの卓込みで写真撮れたり、本当、MONOで色んな世界を撮れてます。本当に感謝しています。

神鳥 : 実際、海外でのMONOはどんなカンジなの?

岸田 : 海外を主にツアーしまくってるのはデカいと思います。根強さがありました。DVDでも収めまくりましたが、目を閉じてじっと聴いてる人も居るし、黙々とヘッドバンギングしてる人もいるし、カップルで抱き合いながら聴く人もいるし。色んな楽しみ方をしてるってカンジですね。あとライブ後にエフェクターを写真撮る人が多いのも印象的でした。

神鳥 : なるほどね~。では次、2009年のニューヨークの作品に行きましょうか。

岸田 : はい!「MONO 10th Anniversary Live show at The New York Society for Ethical Culture on May 8,2009」です!NYの教会で行われた結成10周年記念ライブですね。

Teppei Kishida「MONO 10th Anniversary Live show at The New York Society for Ethical Culture on May 8,2009

神鳥 : ここ教会なんだ。

岸田 :そうですね。教会でオーケストラと一緒に演奏する特別なライブでした。

神鳥 : コレ単発で行ったの?

岸田 : 単発で行ったと思います。で、個人的に数日残って観光してました(笑)

神鳥 : 単発でニューヨーク行けるって凄いじゃん。なんでこの引きの写真にしたんですか?

岸田 : オーケストラと教会の雰囲気も伝えたくて、この写真にしました。

神鳥 : さっきのベルギーのギターかき鳴らしとはまた違うね。

岸田 : ベルギーの写真は個人的にはパンク、オルタナなイメージ、ニューヨーク、ロンドンのAnniversaryの2点は壮大でクラシカルなイメージで出しました。

神鳥 : では、そのまま次の20周年の写真に行きましょうか。「MONO 20th Anniversary Live show at The Barbican on December 14,2019」。

Teppei Kishida「MONO 20th Anniversary Live show at The Barbican on December 14,2019」

岸田 : 10周年、20周年で撮った写真はライブアルバムのジャケットに使用されたんです。ジャケットでは正方形にトリミングされてしまいがちですが、この展示ではトリミング無しの1枚として見れます。僕的に重要なのが、この指揮者の人のシルエットですね。この指先が大好きでご飯何杯でもイケます。会場のスモークが霧のように思えて、真夜中の森での演奏会みたいな。そんなイメージですね。

神鳥 : オレも指揮者の人にスグ目が行ったよ。この写真は結構、ひときわ目を引くね。3年前の写真なんだね。

岸田 : コロナが流行するギリギリ前だったんで、本当に撮れて良かったです。「20周年の次は、30周年も撮りたいね。」という話をGotoさんとしています。

神鳥 : そうねそうね。楽しみにしてます。

岸田 : 額装写真では周年モノは白のマットをセレクトして統一感も出しました。

神鳥 : 長い付き合いでこういった作品の出し方も良いもんだね。

岸田 : そうですね。今回のこの出展もGotoさんに相談したら2秒でオッケーしてくれました。その後は5時間くらい他の話ししてました(笑)即答してもらえて本当に嬉しかったです。

神鳥 : ちなみになんだけど、最初の頃に哲平がMOMENTに出していた「ON STAGE」って作品、アレは何を撮ったの?

Teppei Kishida「On Stage」

岸田 : あの写真はライブハウスのステージの床です。足のつま先で傷付いた線だったり、アンプを引きずった跡だったり、自然に出来た模様が良いと思って撮った写真です。

神鳥 : なるほどね~。読んで字の如くだったんすね。これは何なんだろうな?と思ってました。

岸田 : (笑)確かに言わなきゃわかんないですよね(笑)とまぁこんなカンジで、今回は僕の出展作品を話させていただきました。いや~、神鳥さん本当にありがとうございます!

神鳥 : いえいえ。

岸田 : では最後に、神鳥さんの中高生の時に好きだったアイドルを聞いて終わりたいと思います(笑)

神鳥 : え!斉藤由貴か南野陽子かな~?

岸田 : もろスケバン刑事じゃないですか!!

神鳥 : この前、斉藤由貴のライブに行ったのよ。凄く良かったよ!

岸田 : 斉藤由貴の「卒業」甘酸っぱいですね~!ナンノの鉄仮面が割れてスローで登場のシーン、今でも覚えてます。可愛かったですよねぇ~。ありがとうございました!また宜しくお願いします!(笑)

神鳥 : ありがとうございました!!またまた!


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